富士山の笠雲は縁起が良いと言われています。
今回の記事では、富士山の笠雲は縁起が良いと言われている理由と、珍しい現象なのかどうか?
富士山の笠雲のスピリチュアルな意味もくわしくご紹介します。
富士山の笠雲は縁起が良い?
笠雲はどんな山でもできるわけではありません。
孤立峰(連峰(並び連なっている山々、連山、山脈)とは異なり、ただ一つのみで形成されている山だとできやすいです。
湿った空気がどこにもぶつかることなく、一気に山頂へのぼっていきます。
富士山の笠雲は有名です。
笠雲だけにとどまらず顕著に現象が現れる為、麓の住民たちは観測がしやすいのです。
岩手山(岩手)や、桜島(鹿児島)、浅間山(長野)、榛名山(群馬)、大麻山(香川)、十勝連峰(北海道)、知床連山(北海道)が見られます。
富士山のあるあたりでは笠雲は縁起がよいと言われています。
富士山は「一富士二鷹三茄子」と言われ、もともと縁起が良いとされている山ですよね!
そして笠雲は末広がりの形状をしていることから縁起が良いとされている雲です。
縁起が良い富士山と、縁起物×縁起物プラス、強風+湿った空気という条件がないと、笠雲は発生しませんので珍しいという点からも縁起がよいと言われるのです。
縁起物ではありませんが、虹も雨上がりに必ずできるものではありません。
見ると多少でも嬉しくなりませんか?
また昔は農作物の出来に関わる雨は大変重要なものでした。
恵の雨が降るということで縁起が良いとされています。
富士山の笠雲は珍しい?発生確率はどれくらい?
笠雲は全ての山にできるものではなく、富士山のように一つだけそびえたった山にできやすいのです。
強風と湿った風が合わさった、特定の気象条件が満たされた時にだけ出現します。
しかし、富士山の笠雲は季節によってできる確率が違いますが、それほど珍しいものではありません。
富士山にとっても笠雲と言う意味ではそこそこ見る事はできるのです。
低気圧や前線が接近することが多い春と秋では約78%、夏が75%、冬になると70%だと言われています。
出現回数は月に平均6.1日なので、運が良ければ誰でも比較的見る事ができます。
またまわりに高い山がない富士山は、湿った空気が多く山頂へ上っていきやすいのです。
多くの山が連なる連峰と違い、単独峰であることも笠雲ができやすい条件の一つです。
笠雲を見るのは珍しい、富士山をみるのも珍しい。
でも、富士山で笠雲をみることはけっこう容易いということなんです。
富士山の笠雲のスピリチュアルな意味は?
富士山に笠雲が現れている時には、スピリチュアルでは「今が行動すべき時」というメッセージが主です。
山にもコンディションがあり、富士山に笠雲が現れるのにもコンディションが整わないと無理な話です。
ですので、コンディションも整い、何事にも挑戦する準備はできている状態ということを表しているので、背中押しのタイミングになるのです。
現状何か始めたいと思っている方や、挑戦してみたい事がある方は、今が始め時だと思って飛び込んでみるとよいですよ。
また違う側面から見て同じような意味として、「勇気を持って行動すべし」というメッセージだとも言われています。
笠雲は山の上に帽子を被ったような雲です。
笠や帽子を被る事で、恐れから身を守ってもらえるので「怖い物がないからどんどん突き進め!」のサインなんです。
とりあえず行動を起こすとき、「時は来た!今だ!」というタイミングということですね。
山に笠雲がかかると雨と言われる意味とは?
笠雲がかかるというのは、山頂付近に笠を被ったように雲が発生する現象です。
世界中でも条件が揃えば笠雲が発生しています。
一般的にはレンズ雲と呼びます。
山に笠雲がかかると雨と言われるのは、山頂付近の大気の状態に大きく関係するのです。
地表(海面)で温められた水は、水蒸気となって上空に上がっていきます。
上空は地表より気圧が低いため膨張します。
膨張すると空気は温度が下がります。
空気の温度が下がると、空気中に吸収できる水分量が減っていきます。
そうすると吸収できなくなった水分が、小さな水滴や氷となって雲ができるのです。
また場所が暖かい所や、空気がぶつかるような場所は上昇気流が発生しやすいです。
このことから雲がかかるという事は付近の大気が湿っている状態です。
そして笠状になるほど固まるということは、頂上付近は山頂に向かって強い風が吹いているということです。
風上から山頂に拭いていくときに、山肌に風がぶつかって雲が発生します。
風が吹くということは高気圧から低気圧に向けて風は吹くので、強い風が吹くということはそれだけ気圧が低いという証明になるんですね。
だから、笠雲がかかっている地表付近では雨が近いということです。
これも100%とは限りませんが、理屈を聞くとなるほどと思いますね。
統計によると8割は当たるようです。
「つみ笠」や「はなれ笠」が出ていると快晴になります。
笠雲だけでも20種類あって2、3段重なってるものや、とさか状になっているもの等、いろいろな形があります。
笠雲の種類
笠雲にはさまざまな形状があります。
それぞれに名前も付けられているんですよ。
例えば名前を紹介してみると、「まえかけ笠」「なみ笠」「うず笠」「ふきだし笠」「よこすじ笠」「すえひろ笠」「みだれ笠」「かいまき笠」など、多種多様なものがあります。
ひとつ笠は雨を降らせる笠雲で、春から夏にかけて発生します。
秋の小春日和に表れるかいまき笠雲の後は、雨風が強くなります。
冬場、山頂から離れた場所にできるはなれ笠の後は冷え込み、晴天が続きます。
同じく冬場にできる吹出笠や積み笠の後も風が強くなり晴れます。
このように季節によって違ったり条件がいろいろあって、それぞれに名前がつけられているのです。
笠雲と地震は関係がある?
よく「地震雲」と言う言葉を耳にします。
しかし、結論からいうと、雲は地震の前兆にはなりません。
「地震雲」と呼ばれる事の多い雲は全て気象学で説明でき、雲の見た目から地震の影響等を判断するのは不可能だとはっきり否定されています。
笠雲は、湿った空気と上空の強い風の気象要因が重なった時にできる雲なので地震とは全く関係ありません。
笠雲と吊るし雲の違いは?
笠雲と似た雲で、吊るし雲という雲もあります。
「笠雲か吊るし雲かどっちかな?」と迷うくらいわからないんですよ。
笠雲も吊るし雲も、「レンズ雲」と呼ばれる種類の雲の一種なので、ある意味同種で湿った空気によって出現します。
吊るし雲は、風が上昇する場所で雲ができ、下降する場所では雲が消るという現象を繰り返すことによって、同じ場所で雲が止まって見え、高い山の風下に現れます。
吊るし雲は出現すると、ほとんど動かず吊されているように見えるので吊るし雲という名前が付けられています。
見分け方としては、山頂に雲が笠のように覆いかぶさらずに、浮いているのが吊るし雲です。
ずっと浮いているのでUFO雲や天使の乗っている雲と言われています。
天使の現れるサインとして、甘い香りをふと感じたり、湿った暖かい空気を感じる事があるという噂がありますが、これの真意は分かりませんね。
まとめ
縁起が良い富士山と、ある条件が重ならないと、笠雲は発生しませんので珍しいという点からも富士山の笠雲は縁起がよいと言われるのです。
富士山の笠雲の出現回数は、月に平均6.1日なので、運が良ければ比較的見る事ができます。
富士山に笠雲が現れている時には、スピリチュアルでは「今が行動すべき時」というメッセージです!
「山に笠雲がかかると雨」は本当。
ただし、必ず降るとは限らず、約80%で当たります。
笠雲は日本中・世界中の山でも条件が合えば発生はしています。
笠雲自体が縁起が良いと言われるのは、昔は雨が降る・降らないは大変重要な要素だった為、恵の雨が降る笠雲はありがたい予兆だったからです。
今回は笠雲のお話でしたが、天気のことわざは他にも沢山あります。
「鱗雲が出た翌日は雨風」
こちらは秋の空に魚のウロコのように、白い斑点のような雲が発生することがあります。
低気圧の全面に発生しやすいです。そのため雨の予兆です。
「夕焼けは晴れ」
こちらは、天気は西から変わっていくので、夕焼けが見える=西は天気が良いという証明なので、次の日は晴れる事が多いです。
季節は春・秋にあてはまります。
昔の人は天気図がなくても天気の予測をして、農作業などをしていたんですよ。