レモンの木は低木で、黄色い果実をつけるのが特徴です。
最近ではシンボルツリーとして庭に植える家庭も増えています。
しかし、一部では、レモンの木は庭に植えてはいけないともいわれています。
レモンの木を庭に植えてはいけないと言われる理由は以下の3つです。
- 実がなるため
- トゲがあるため
- 虫がつきやすいため
レモンの木を庭に植えてはいけない理由の詳細、メリットやデメリットなどを詳しくご紹介していきます。
レモンの木は庭に植えてはいけない3つの理由!
レモンの木を植えてはいけないとされる理由は大きく分けて3つあります。
実がなるため
レモンの木はその名の通りレモンの実がなります。
しかし、一説では実がなる木は「身割れ」を連想させるため縁起が悪いといわれています。
身割れとは、身持ちが悪いという意味で、浮気や飽き性により家庭が断絶されることと結び付けられます。
しかし、ここでいう実はすべての果実ではなく、実が割れてなるイチジクやザクロなどを示すことが多いです。
ただ、縁起などを気にする人は植える前に知っておくといいでしょう。
トゲがあるため
レモンの木には大きなトゲがあります。
手に触れる部分にトゲがあるため、小さな子供がいる家庭では植えるのを避けた方がいいかもしれません。
トゲのないレモンの木もありますが、それでも小さなトゲが生えている場合もあるので注意が必要です。
また、トゲのある木が庭にあると、病気が治りにくいともいわれています。
虫がつきやすいため
庭にレモンの木を植えるのは避けた方がいい理由の一つに、いろんな虫がつきやすいことがあります。
レモンの木は特に、
- アブラムシ
- カイガラムシ
- ハダニ
といった虫に好かれ、これらの虫たちによって木が弱ったり病気になることもあります。
アブラムシやカイガラムシは木の汁を吸って木の成長を邪魔したり、枯れさせたりします。
ハダニは葉の裏で汁を吸い葉を白っぽくしたり、最悪の場合、葉を落としてしまいます。
これらの虫はたくさん増えると、手に負えなくなります。
ですから、レモンの木を庭に植える時はこれらの虫に気をつけて、予防したり早めに対処することが大切です。
以上の3点がレモンを庭に植えてはいけない主な理由になりますが、だからと言って植えたら絶対にダメということではありません。
レモンの木にはメリットもあるので、メリットデメリットを知ったうえで植えるのを決めるのが良いですね。
レモンの木を植えたくなる4つの特徴
続いては、逆にレモンの木を植えたくなる理由です。
レモンの黄色は金運UP
風水によると、黄色いものにはお金が増えるような良い影響があると言われています。
レモンの木を庭に植えるいい点の一つは、その風水の考え方に基づいて、黄色がお金の運を良くする力があるとされるからです。
風水では、黄色は「土」のエネルギーを持っていて、「安定」や「健康」を意味する色だと言われています。
さらに、この「土」のエネルギーには、お金を生む力があるとされ、お金の運を上げる助けにもなると考えられています。
レモンの実がきれいな黄色をしているので、庭に植えると元気で幸せな気持ちになるエネルギーを運んでくれるかもしれませんね。
甘くするための特別な手入れや管理がいらない
レモンの木を庭に植えるのに適している理由の一つは、特別に甘くする必要がないことです。
レモンは、その酸っぱい味が特徴の果物です。
ですから、他の果物の木と比べて、育てるのにかかる手間や気を使うことが少ないんです。
特に、甘くするための特別な手入れや管理をする必要がありません。
比較的簡単に育てることができます。
庭に植えるときは日がよく当たり、風がよく通る場所を選んでください。
そして、水やりと肥料のやり方をちゃんと守ることが大切です。
そうすることで、レモンの木はうまく育ち、酸っぱいけれど美味しい実をたくさんつけることができますよ。
庭に一本だけ植えても実を付ける
レモンの木は他の木が近くになくても、自分で花粉を運んで実を作ることができます。
ですから、庭に一本だけ植えても自然に花が受粉して、実を付けることができるのです。
これは、他の木と一緒に植えなくてもいいし、わざわざ受粉の手助けをする必要がないということです。
つまり、あまり手をかけずに、レモンの実を楽しむことができるのです!
ただ、場所によっては、自然に受粉するのが難しいこともあります。
例えば、高い階のベランダなどでは、人の手で受粉を手伝う必要が出てくることもあるんです。
ですが、普通の庭なら、レモンの木一本でも、しっかりと実を付けることができるでしょう。
年中、緑の葉をつけている特別な木
レモンの木は年中、緑の葉をつけている特別な木です。
このため、葉が落ちにくいという大きな利点があります。
この素晴らしい特性のおかげでレモンの木を庭に植えると、四季を通じて常に緑が保たれ、庭が生き生きとした雰囲気を保つことができます。
さらに、葉が落ちにくいので、庭の手入れがずいぶん楽になります。
毎日の掃除で落ち葉をかき集める必要がなく、その分、他の大切な作業に時間を使うことができるのです。
また、レモンの木が年中葉を保つことには、他にもうれしい効果があります。
冬になっても木が葉でいっぱいなので、強い風から庭を守ってくれる防風の役割も果たします。
これにより、庭全体がより快適な場所になり、家の中にいる家族も外の寒さをあまり感じなくなるでしょう。
「常緑樹」とは、こうした四季を通じて葉をつける木のことを指します。
これに対し、「落葉樹」とは、秋になると葉を落とし、冬は裸の枝が目立つ木のことです。
落葉樹は、葉がなくなると庭の見た目が少し寂しくなってしまうかもしれませんね。
ですから、庭がいつも美しく保たれ、手入れの手間を省きたいのであれば、レモンの木のような常緑樹を選ぶと良いでしょう。
そうすることで、一年中、心地よい緑の空間を楽しむことができますよ。
レモンの木の風水
レモンの木は風水では金運がアップするといわれています。
これは、金運をつかさどる西の方角に黄色やオレンジ色のものを置くと良いといわれていることからきています。
風水を気にするなら、家の西側にレモンの木を植えるといいでしょう。
レモンの木の花言葉
レモンの木には、全体の花言葉と、花、果実それぞれの花言葉があります。
全体の花言葉は「誠実な愛」「思慮分別」
花の花言葉は「心からの思慕」「香気」です。
花の香りが甘酸っぱく忘れがたいことから、昔の恋心を思い出させるという意味があるのです。
とてもロマンチックな花言葉ですね。
果実の花言葉は「情熱」「熱意」「陽気な考え」です。
レモンの酸味が、熱い思いを伝えるときのイメージと重なることからつけられたのです。
レモンの木の花言葉はどれもポジティブで楽しい気持ちにさせてくれるものばかりです。
とても魅力的な花言葉ばかりなので、花言葉が好きな人はレモンの木を植えたくなりますね。
別記事で、「植えてはいけない」と言われている植物の一覧をまとめています!
あなたの家の庭に植えてる植物も「植えてはいけない」と言われてる植物の一つかもしれません。
なぜ、そのように言われてるのか、などの理由なども詳しく紹介しています。
気になる植物をチェックしてみてくださいね!
レモンの木の育て方のポイント
比較的育てやすいといわれているレモンの木ですが、ポイントを押さえて上手に育てましょう。
鉢植えの手順
レモンの木は地植えではなく、鉢植えとして育てることができます。
植え付けは、3月~4月にするのがおすすめです。
秋から冬への植え付けは避けましょう。
①苗木よりも一回り大きな植木鉢を用意し、底に鉢底網、軽石を底が見えなくなるくらいまで並べ、土を深さ1/3まで入れます
②植木鉢の中心にポットから抜いた苗木を置き、苗木の接木部分が鉢の上端よりも高くなるように苗木をセットします
③周りに土を入れて苗木を固定します
④風で苗木がぐらつかないように支柱を立てます
⑤鉢の底から水が流れ出るくらいたっぷりと水をやり、苗がぐらつかないようにします
水やりの仕方
鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげます。
特に夏場は気温が高くすぐに乾くため、枯れるのを防ぐためにもこまめに水をあげましょう。
肥料の与え方
レモンの実を美味しくしたいときはたくさん肥料を与えます。
3月、5月、7月、9月、11月の年5回に有機質肥料か、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を与えてください。
剪定の方法
植え付けから2年くらいは自由に伸ばし、その後、枝が伸びすぎたり枝の数が増えすぎているところを剪定していきます。
剪定の時期は2~3月が良いです。
レモンは品種によっては背が高くなるものもありますが、価値とのバランスや収穫のしやすさを考えて、樹の中心部を開き太陽光が取り込めるようにすることで収穫を多くすることができます。
剪定する場合は、枝が絡み合っていたり伸びすぎている場所の内向きの枝から剪定します。
枝は付け根から切り落とします。
剪定することで病気や害虫の予防にもなるので、ぜひやってみてくださいね。
収穫時期
レモンの木は5~6月に花が咲き、11月中旬から2月頃がレモンの収穫時期
です。
緑から黄色に変化する途中の時に実のヘタのあたりをはさみで切り取ります。
レモンの枝にはトゲが生えているので、作業するときは長袖を着て手袋などでけがをしないようにしましょう。
収穫したばかりのレモンはまだ青く、徐々に室内で追熟させます。
熟しすぎてしまうと酸味が飛んでしまうので気をつけましょう。
病気や害虫は?
レモンの木には付きやすい害虫や気を付けるべき病気があります。
まず害虫として挙げられるのがアゲハチョウの青虫です。
春先によくつき、気づいたら葉っぱがすべて食べられてしまっていた、なんてことも少なくありません。
見つけたら枝から引きはがしたり、殺虫剤を使いましょう。
病気で注意したいのはカイヨウ病です。
葉っぱや果実がこすれあってできた傷から感染するレモンの大敵です。
カイヨウ病になると葉っぱや実に斑点ができて自然落下してしまいます。殺菌剤を散布して予防することができます。
レモンの木にはトゲがあり、そのトゲが実に当たってキズが付き、そこからカイヨウ病になってしまうこともあるため、トゲはあらかじめ切っておきましょう。
レモンの木の実がならない原因は?
前述したようにポイントを押さえて育てたとしても、レモンの木は実がつかないことがあります。
まず、花が咲いても実がならない原因はうまく受粉ができないからです。
レモンの最初に咲く花は不完全な花が多く、雌しべがなかったり雄しべが不ぞろいだったりします。
また、室内で育てている場合は受粉をしてくれる鉢などがいないため、綿棒などで人工受粉する必要があります。
花が咲いているのに実がならない時は、不完全な花を取り除いたり、受粉がうまくできるように手助けしてみましょう。
また、肥料が多すぎると肥料やけが生じて根が害をきたし、水不足になり葉がしおれます。
レモンの木が元気がないからといって肥料をあげてしまうと、余計に枯れてしまうのです。
肥料をあげすぎていた場合、鉢植えであれば十分な水で過剰な肥料分を洗い流します。
逆に肥料が少なすぎても実はつきません。
葉の緑色がだんだんと淡くなり黄変してきたら追肥をしてみてください。
肥料だけでなく、水の過不足でも実がならなかったりするため、とくに夏場はたっぷりと水をあげるようにしましょう。
レモンの木のような柑橘系の樹木には隔年結果といって、前年は実がついたけれど今年は実がつかない、というような症状が現れます。
これは、実がなる枝とならない枝が繰り返し伸びることで起こります。
レモンの実がならない原因は他にも病害虫によるものなどさまざまありますが、比較的育てやすい木です。
実がつかない場合は原因を一つ一つ探りながら育てていきましょう。
レモンの木の花が咲かないのはなぜ?
実がならないのと同様に、花が咲かない場合も様々な原因が考えられます。
まずは、植え付けから3年以内の場合です。
枝分かれせず主枝のみの苗の場合は、植え付けから開花まで3年はかかります。
早く収穫したい場合は、すでに枝分かれしている大苗を購入しましょう。
また、日当たりの良い場所を好むレモンの木は、しかりと太陽の光を浴びないと栄養分が足りず花を咲かせることができません。
鉢植えの場合は日当たりの良い場所に移動させましょう。
レモンの木は-3℃を下回ると寒害をおこします。
放置しておくと枯れてしまうことがあるため、庭植えの場合はマルチングしたり地上部を寒冷紗で覆ったりして防寒します。
鉢植えの場合は室内に移動したり庭植え同様、寒冷紗で地上部を覆ったりしましょう。
栄養は、日光や温度だけでなく、肥料や水の過不足によっても変化します。
花が咲かなければ実もつかないため、あげすぎ、あげなさすぎに注意しましょう。
また、太くて長い枝が多いと花にいくはずの養分が枝に取られている可能性があります。
大きく成長してから剪定すると太くて長い枝が発生します。
切り戻し剪定を2~3年かけて行い、枝の芯を止めて樹高を下げましょう。
また、枝が伸びすぎると栄養分が枝の生長によりすぎて花が咲きません。
上向きの枝を下方向にビニールひもなどで引っ張ってひとくくりにすると花の生長を促します。
これを誘引と言います。
実がつかない場合と同様に、実がたくさんなる年とならない年が繰り返される隔年結果になると花も咲きません。
摘果をして果実に養分がとられすぎないようにすると隔年結果を防ぐことができます。
剪定の仕方によっても花の付き方は変わります。
枝を切りすぎてしまうと花はつきません。
枝長5~20cmの短果枝は花がつきやすく、枝長20~40cmの中果枝は短果枝を発生させて果実をつけるため剪定してしまわないように注意しましょう。
花が咲かない原因もこうしてみてみると様々です。
せっかくレモンの木を植えたのなら、花も実も楽しみたいですよね。
剪定など慣れないうちは難しいかもしれませんが、たくさんの花や実を楽しめるように頑張りましょう。
まとめ
レモンの木はトゲがあったり、縁起が良くないといわれることもあります。
しかし、すっきりとした果実の香りや色などから好まれている樹木でもあります。
レモンの木は初心者でも育てやすいです。
育て方のポイントに気を付けながら楽しく栽培したいですね。