山菜の王様とよばれるタラの芽。
ほのかな苦みや、もっちりとした食感が特徴で、天ぷらにするとおいしいですよね。
タラの芽とは、タラの木の新芽のことですが、実は自宅の庭には植えないほうがいいと言われる樹木です。
タラの木を植えてはいけないと言われる理由は以下の5つです。
- 成長スピードが早い
- 鋭いとげがある
- 地下茎を広げて、株を増やしてしまう
- 虫や病気に注意が必要
- 虫が寄ってくる
タラの木を植えてはいけない理由の詳細、庭で育てる時の注意点などをご紹介します。
タラの木を植えてはいけない4つの理由
一つずつ詳しく、ご紹介します。
成長スピードが早い
タラの木は、毎年20~60cmぐらい大きくなる木です。
何年も成長を続けると、最後には3~4mの高さになります。
これを想像すると、2階建ての家くらいの高さだと考えると良いでしょう。
このタラの木はとても大きくなるので、一度庭などに植えてしまうと、後から取り除くのが難しくなります。
なので、タラの木を植えたい場合、庭には十分なスペースが必要です。
もし十分なスペースがないと、新しい芽がたくさん出てきて、そのうち庭全体がタラの木でいっぱいになってしまうこともあります。
そして、この木は手間がかかりますが、定期的に剪定が必要です。
なので、植える前によく考えることが大切です。
鋭いとげがある
幹に対して垂直に大小さまざまなとげがあることが特徴のタラの木。
庭に植えておくと、鋭いとげでケガをすることがあります。
また、とげは幹だけでなく、葉の付け根や枝、葉の縁にまであるんです。
小さい子供やペットがいる家庭では、ケガをする恐れがあるので危険ですよね。
庭に植える木としては、危険な品種といえます。
地下茎を広げて、株を増やしてしまう
タラの木を植えるのを避ける理タラの木由の一つは、地下の部分でどんどん増えてしまうことがあります。
この木の地下には、新しい木を生やすための部分があって、そのおかげでタラの木はすぐに増えるんです。
このため、もし庭にタラの木を植えてしまうと、ほかの場所にも新しいタラの木が勝手に生えてくることがあります。
そして、その地下の部分が他の植物の近くに伸びると、そこの植物の大切な栄養を取ってしまうことがあるんです。
地下で増える特性があるため、少しだけ根が地中に残っているだけでも新しい木が生えてくる可能性が高くなります。
これは、庭の管理や手入れをするときに、大変な面倒が出てきます。
だから、タラの木を植える前にはよく考えた方が良いでしょう。
虫や病気に注意が必要
タラの木は、他の木に比べて虫や病気に負けやすい性質があります。
特に「立ち枯れ病」という病気は、木がまだ立っているのに突然枯れてしまうんです。
この名前は、まさにその状態を表しています。
タラの木が大きく育ってからこの病気にかかると、問題が大きくなります。
なぜなら大きな木を処理するのは、小さな木よりもずっと手間がかかるからです。
そのため、タラの木を植える場合は、病気や虫に注意して管理することが大切です。
虫が寄ってくる
タラの木は、特に蜜がたくさんあるので、虫たちが大好きです。
この木は、8月や9月頃に花を咲かせます。
ちょうどその時期は、色んな虫が活動的になる時期でもあります。
ですので、家の庭にタラの木を植えていると、その蜜のせいでたくさんの虫が集まってくることがあります。
特に夏の終わり頃には、庭が虫でいっぱいになることも考えられます。
虫が多くなるのが気になる人や虫が苦手な人には、タラの木を庭に植えることはおすすめできません。
植える前によく考えて、他の木を選んだ方が良いかもしれません。
タラの木を庭で育てる時の注意点!
タラの木は日本中に自生するので、庭で成長させるのは簡単です。
日当たりが良い場所に植えるとしっかり大きくなりますよ。
しかし、先ほどお伝えしたように、タラの木を植えてはいけないと言われるほどに扱いにくい木です。
しかし、収穫したてのタラの芽は本当においしいもの。
自分でタラの木を育ててみたいと思ったときには、次の4つを注意しましょう。
- 地下茎が伸びないようにする
- とげなしの品種を選ぶ
- 管理しやすい鉢植えに植える
- 防虫ネットで虫対策を行う
詳しくご紹介していきます。
地下茎が伸びないようにする
タラの木は地下に茎をのばし、地上で芽吹く特徴があります。
地下茎をそのままにしておくと、庭がタラの木だらけになってしまいます。
タラの苗木を植えるときは周囲の土を掘って、防根シートやブロックで苗木をぐるっと囲みましょう。
苗木をしっかりと囲むことで、地下茎が伸びすぎることを防ぐことができますよ。
とげなしの品種を選ぶ
タラの木の特徴は、樹皮にしげる無数の鋭いとげ。
タラの木を庭に植えると、お手入れするときにケガをしてしまう可能性があります。
また、小さな子供やペットなどが触ってしまうこともあります。
市販されているタラの木には、とげがない品種があります。
とげなしの品種を選ぶことで、庭でタラの木が育てやすくなりますよ。
なお、とげなしの品種は苦みが弱いと言われています。
タラの芽独特の苦みが好きな人には、物足りなく感じるかもしれません。
管理しやすい鉢植えに植える
タラの木は、地下に茎をのばします。
建物が密集している場合は、ご近所さんの敷地に茎をのばしてしまうかもしれません。
ご近所トラブルを回避するためにも、地下茎を管理しやすいので鉢植えで栽培することもおすすめですよ。
防虫ネットで虫対策を行う
タラの木の甘い蜜に誘われる虫の対策としては、防虫ネットでタラの木を覆ってしまいます。
防虫ネットを使う場合、タラの木がネットで覆える高さであることが必要です。
タラの木が大きくなりすぎたら?
タラの木は、成長すると4mを超すこともあります。
それほど大きくなると、お手入れが大変です。
タラの木が大きくなりすぎないように、太く成長した古い枝は根元から切ります。
そうすることで、枝の整理にもなりますし、根元から新芽が生えてくるのでタラの芽が採れます。
また、高さが出て困っている場合は幹を切りましょう。
とげに十分注意して行いましょうね。
タラの木に悩んでいる人には、伐採することも選択肢に入れてください。
伐採するといっても、成長すると4mを超すこともあるタラの木は幹も太くなりますので伐採しづらくなります。
伐採する場合は、自分であまり無理はせずに、庭木の伐採を請け負ってくれる業者に依頼することも大切です。
別記事で、「植えてはいけない」と言われている植物の一覧をまとめています!
あなたの家の庭に植えてる植物も「植えてはいけない」と言われてる植物の一つかもしれません。
なぜ、そのように言われてるのか、などの理由なども詳しく紹介しています。
気になる植物をチェックしてみてくださいね!
まとめ
天ぷらにすると、独特の苦みがくせになるタラの芽。
食べるにはおいしいのですが、自宅の庭で栽培するとなると話は別です。
非常に生育がよく、しっかり管理しておく必要があります。
庭がタラの木ばかりになってしまった、となると困りますよね。
タラの木を自宅で栽培するのはできる限り避けましょう。
もし、どうしても植えたい場合は、
- 庭に植える場合は、地下茎が伸びないように工夫する
- とげなしの品種を選ぶ
- 鉢植えに植える
- 防虫ネットを張る
以上の4つのことに気を付けて、タラの木を育ててくださいね。