櫛のプレゼントの意味や縁起!彼女に贈る場合のシチュエーションは?

櫛のプレゼントの意味!縁起が悪いって本当!?

櫛のプレゼントは、縁起の悪い発音の「く」と「し」を組み合わせた音なので、非常に縁起が悪いとされています。

日本では、9は「苦」、4は「死」を連想されるものとして、番号から除外する風潮があります。

アパートの部屋番号などは4や9がつく部屋番号はあまり見かけないのはそのためです。

最近は関係なく4や9が付く部屋番号もあったりしますが、病院や、築年数がある程度あるアパートなどは欠番になっていることが多いのです。

ホテルでも、4や9にあたる部屋はリネン置き場になっていたりして、客室として使えないようになっていたりするので、今度ホテルに泊まることがあればチェックしてみてください。

海外では「１３」はキリストを処刑においやった裏切り者のユダが座ったいた席のため、キリスト教徒が多い欧米では１３が忌み数としてさけられてます。

同じように中国では、傘は発音が「散」時計を贈るは「死者を送る」扇子は「別れ別れになる」と発音が連想させることから縁起が悪い贈り物とされています。

語呂合わせではありませんが、音が似ていると、日本でも海外でも縁起が悪いと避けられるのです。

一般的には櫛のプレゼントは、本人からのリクエストがない限り、贈るべきではないものといえます。

でも、古代の日本では櫛にはお守りとして重要な役目もあります。

古事記では黄泉國（よもつくに・死者の国のこと）の住人となった妻、イザナミノミコトに会いに
行ったイザサギノミコトですが、夫であるイザナギノミコトに「決して私の姿を見てはいけない」
と言い残します。

帰る相談を黄泉の国の神様に相談しに行くからと、待たされたイザナギノミコトですが、ついに待ちきれずに髪にさしていた櫛で日を灯すと、変わり果てた姿の妻の姿を見てしまいます。

怒った妻のイザナミノミコトは逃げる夫を追いかけます。

途中でイナギノミコトは櫛の歯を折り、投げるとたちまち筍にかわり、地上まで逃げれたといいます。

もう一つエピソードがあります。

ヤマタノオロチを倒したスサノオノミコトですが、きっかけは出雲の地でクシナダヒメとその両親に出会います。

人身御供になっているクシナダヒメを神通力で櫛の姿に変え、自らの髪に差し込んでオロチ退治に出かけるエピソードがあります。

ヤマトタケルノミコトが海を渡るとき、荒れ狂った波に進退窮まった時、后のオトタチバナヒメ
は入水し、波を鎮めます。

それから7日後に海岸にオトタチバナヒメが身につけていた櫛が海岸に流れ着きます。

ヤマトタケルノミコトは御陵を作り、その櫛を収めたといいます。

昔、女性は皆髪を伸ばしてまとめていましたから、首飾りのように常に身に着けていられる大事なプレゼントなんですね。

櫛のプレゼントを彼女に贈る場合のシチュエーションは?

先ほど櫛は音から縁起が悪すぎる贈り物だと解説しましたが、例外的に櫛を贈っても良いシチュエーションがあります。

江戸時代の舞台にしたドラマや映画などで、男性が町娘などに髪飾りや櫛を贈っているシーンを見たことはないでしょうか？

花魁や女郎が客からもらった簪（かんざし）を大事にするシーンです。

櫛のプレゼントは、先ほど縁起の悪い発音だと説明しましたが、「苦労もあるが、死ぬまで共に生きてください」というロマンチックな意味合いの贈り物になるんです。

同様に簪も相手への求愛、求婚のある贈り物と捕らえられていました。

明治時代になると、開国によりキリスト教の文化が入ってきて、指輪を贈るようになりました。

櫛はやはり「つげ」の木で作られたつげ櫛が定番です。

指輪でのプロポーズも素敵ですが、昔の日本人ははっきりと言わずに相手に察してもらうように、櫛というアイテムでプロポーズの意志を伝えるなんて奥ゆかしいですね。

夏目漱石が「I　LOVE　YOU」を「愛している」と訳さずに、「今夜は月がきれいですね」と訳したエピソードも納得がいきます。

まとめ

いかがでしたか？

くしをプレゼントで贈るときには注意が必要なものだとは意外でしたね。

櫛以外もですが、もし悪い意味の贈り物だけど、その人のことを思って贈るのであれば一言添えて贈ると、勘違いして不愉快にさせないでしょう。

彼女が贈り物の意味を理解してくれたとき、とても喜んでくれるといいですね。