家族が病気で入院した時、その病気やけがの程度にかかわらず、人は動揺したり心身ともに疲れている場合がほとんどです。
もし職場の上司や取引相手がそうなったときのお見舞いメールにはルールやビジネスマナーがあります。
何も知らずに失礼をしてしまうことがないように気をつけましょう。
家族が病気などで入院した人にかける言葉や具体的なメールの例文を解説していきます。
家族が入院した人にかける言葉!上司から部下編
職場の部下から家族が入院したと連絡があったとき、まず考えるべきはその部下の心情です。
病気やけがは状態によっては深刻なものになるため、選ぶ言葉によっては相手を傷つけることになるので注意が必要です。
まずは仕事のフォローをしましょう。
家族が入院した場合、そのことでいっぱいいっぱいになり、仕事のことにまで気が回らないことがほとんどです。
「仕事のほうはこちらで対応しておきますので安心してください」と一言添えることで、部下は安心することができます。
また、むやみに励ましたり、長文にならないようにすることも気をつけましょう。
あなたが上司の場合、部下を何とか励ましてやりたいと思うかもしれません。
病気やけがの程度もわからない段階で安易に「頑張って」などと励ましてしまうとかえって傷つけてしまうことがあります。
上司として励ましたいときは「何か力になれることがあれば何でも言ってください」と支える言葉を使うようにしましょう。
仕事は大丈夫だから、気にしないで大丈夫!
何かお手伝いできることがあれば、遠慮なく言ってください。
ご家族が入院されたと聞いて、大変心配しています。
お大事になさってください。
もし、何か必要なものがあれば、遠慮なく言ってください。
ご家族が入院されたということで、とても心配です。
今後の治療に向けて、何か手伝うことができることがあれば、遠慮なく言ってください。
ご家族が入院されたことを聞き、本当に心配です。
ご家族の早い回復を願ってます。
もし何か力になれることがあれば、遠慮なく言ってください。
上司の家族が入院した時にかける言葉とメールの例文
上司のご家族が入院するとなると、なかなか言葉選びも難しいですよね。
でも、例え言葉選びが間違ってようが、気にかけてくれていること自体が嬉しいことであるのは間違いありません。
ですので、ぜひ声をかけて差し上げてください。
○○部長
ご家族が入院されたとお聞きして驚きました。
会社のことなど気がかりが多いかと存じますが、仕事は私達でがんばりますので、お気になさらないでください。
ご家族が一日も早く回復なさいますよう、心よりお祈りしております。
家族が入院した人に送るメールの例文のお客様や取引先編
仕事関係の人の家族が入院した場合は、特に言葉やマナーに気を付けなければなりません。
特に、お客様や取引先の人にメールを送る際はより丁寧な言葉を心がけましょう。
以下は、取引先の課長の家族が入院した場合のビジネスメールの例です。
件名:お見舞い申し上げます(株式会社〇〇部〇〇より)
〇〇株式会社〇〇部〇〇課〇〇課長
いつもお世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇です。
(いつ)、○○課長の奥様がご病気で入院されたと伺い、大変驚きました。
一日も早く回復なさいますよう、心よりお祈りいたします。
ご返信はお気遣いのないようお願いいたします。
取り急ぎ、メールにてお見舞い申し上げます。
以上がお客様や取引先へのビジネスメールの文面の例になります。
内容は簡潔に、相手が逆に気を遣ってしまうことのないような文面を心がけましょう。
職場の同僚の家族が入院した時にかける言葉とメールの例文
同僚は、友人よりは距離感はありますが、毎日顔を合わせる存在でもあるのです。
だから、「今は仕事よりも入院する家族のことを1番に考えていいんだよ」というスタンスの言葉をかけてあげるのが良いでしょう。
○○さん
○○部長から娘さんが入院されたと聞いて、とても驚いたよ。
仕事は手分けしておこなっているので、今は安心して娘さんと一緒にいてあげて!
何か必要なものがあればいつでも持っていくので、気軽に声をかけてね。
家族が病気の人にかける言葉で気を付けるべき5つのポイント!
家族が病気の人にかける言葉で気を付けるべきポイントは以下の5つです。
- 根掘り葉掘り聞かない
- 偉そうなことを言わない
- 自分を基準にして考えない
- 安易な大丈夫は使わない
- がんばれは言わない
家族が病気の人に声をかけるときは、基本的に話を聞く姿勢でいくのが重要であって、誰もアドバイスなどは求めていません。
その人の役に立ちたいなら話を聞くというのが一番良いでしょう。
そして、話を聞いても余計なアドバイスはせず共感してあげるようにしておきましょう。
それぞれ、詳しく内容をご紹介していきます。
根掘り葉掘り聞かない
家族が病気になって意気消沈している相手に、病名や状態やいろいろ根掘り葉掘り聞くのは相手を疲れさせます。
そして、なにより興味本位で聞かれている気がしてとても嫌な気持ちになります。
知りたいのはわかりますが、そこはマナーとして聞かないでおきましょう。
話したかったら本人が話すでしょうから。
偉そうなことを言わない
例えば自分が家族が病気になった経験があるとか、周囲でそんな人がいて色々と知っているからと上目線で物を言うのはやめましょう。
ショックの度合いは本人でないとわかりませんし、同様のことが起きていてもショックを受ける大きさなんて人それぞれです。
励まそうと思って例をだしても、その人にはなんの効力もありません。
アドバイスが欲しいのではなく、聞いてほしい、そっとしてほしい心境なのです。
自分を基準にして考えない
これも先ほどの「偉そうなことを言わない」という状況と似ているのですが、自分がその立場に立つとこう思う、こう感じるからと言って相手も同じとは言い切れません。
家族との関係もそれぞれ家族の分だけ違います。
ですので自分の基準で相手の気持ちを図って考えないことです。
安易な大丈夫は使わない
励ましで「大丈夫!」と言いたいところなのですが、言われた方は何を根拠に大丈夫なのか分かりません。
また、「大丈夫?」と聞く人がいますが、相手は「大丈夫なんかじゃない!」と思っても「大丈夫。」としか答えらえないのです。
安易に大丈夫という言葉を使わないようにしましょう。
がんばれは言わない
「大丈夫」と同様、「頑張れ」という言葉も使わないほうが良いです。
頑張れと言っても何を頑張ればいいのかわかりません。
それに頑張って闘病しているのはその家族本人です。
それを分かっているが故になおさら頑張れという言葉は酷であり、自分は何もできないとさえ思ってしまう可能性もありますので気を付けましょう。
家族が入院した人に送るメールで気を付けるべきポイント!
家族が入院した人に送るメールに気を付けるべき点は下記3点です。
- お見舞いメールだと分かるようにする
- 季節の挨拶を入れたり、長い文章にしないこと
- 返信不要であることを伝える
簡単に説明をしていきます。
1.お見舞いメールだと分かるようにする
メールの場合は件名などに「お見舞い申し上げます」と見ただけで見舞いであることが分かるように記載しましょう。
2.季節の挨拶を入れたり、長い文章にしないこと
ビジネスメールの場合時候の挨拶を入れますが、お見舞いの場合は簡略して大丈夫です。
また、仕事の話も極力避け、相手の心情を考慮して簡潔な内容となるように気をつけましょう。
3.返信不要であることを伝える
「ご返信はお気遣いのないようにお願いいたします。」と丁寧な形で最後に入れましょう。
家族が入院した人にかける言葉とメールで避けるべき事!
家族が入院した人にかける言葉には注意点があります。
「忌み言葉」と言われ、不幸や災害を連想されるものは使ってはいけません。
例えば、「重なる」「長い」「繰り返す」「ますます」「たびたび」などは不幸が重なるイメージのある言葉とされます。
4、9などの数字は不幸なイメージの数字です。
「燃える」「焼ける」「崩れる」などは災害を連想させます。
これらの言葉は注意しないとついつい使ってしまうことがあるため、お見舞いメールを送る際には必ず読み返し、忌み言葉を使っていないか確認しましょう。
また、メールを送る時には送る時間帯にも注意しなければなりません。
家族が入院している場合は付き添いをしていたり、検査や診察などで疲れていることが多いです。
朝早い時間帯や夜遅くなどは避け、日中に送るようにしましょう。
家族の容体や症状をむやみに詮索しないことも重要です。
家族が重大な病気になってしまった時、現実を受け入れられないままの人もいるはずです。
そんな時、症状や容体を根掘り葉掘り聞かれるのは辛いものがあります。
仕事の復帰時期など気になることはあるかもしれませんが、まずは相手を支える言葉をかけ、無理に詮索はしないようにしましょう。
まとめ
家族が入院になったとき、そのことで頭はいっぱいになり、気持ちが落ち込んだり動転したりします。
そういった人にかける言葉やメールは内容や言葉の選び方に気を付け、相手を傷つけずに支える言葉を心がけましょう。
普段は何気なく使っている言葉でも、忌み言葉や相手を傷つける言葉になってしまうことがあることを知ることで、相手とよりよい関係を築いていきたいですね。
別記事で、色々な立場や状況の人に対して、「かけてあげられる言葉」についてをまとめています。
どんな言葉をかけてあげたら良いかがはっきりと分かりますので、相手の方の状況に合わせた項目を是非チャックしてみてください!